ビション・フリーゼについて

最近テレビや雑誌で頭がアフロヘアーのようにまん丸で、ふわふわした犬をよく見かけると思いませんか? 一見、毛を伸ばしたプードルのようにも見えますが、実は「ビション・フリーゼ」という別の品種の犬です。人気急上昇中のこの犬種について今回はお話しましょう。


ビション・フリーゼとは

ビション・フリーゼとは、フランス語で「巻き毛で飾られている」ことを意味しています。日本では2020年のJKC登録数は2,849頭、人気は第21位となっていますが、一般の方にもずいぶん名前が知られるようになって、今後はさらに上がるものと思われます。マルチーズやボロ二ーズなどと近い品種ですが、密集した巻き毛に特徴されるようにプードルとも祖先が同じであるといわれています。


歴史

ビション・フリーゼは、もともとアフリカ北西カナリア諸島テネリフェ島の犬でした。巻き毛の「バーベット」といわれるウォーター・ドッグと、白い小型犬を掛け合わせて作られた水夫のペット犬だったといわれています。それがイタリア人によってヨーロッパに持ち込まれ、貴婦人達の「抱き犬」として大流行し、1933年フランスで正式に品種として認められるようになりました。当時は今と違ってライオンスタイルにカットされていたようですが、ヘンリー三世は首にリボンをつけていつも籠に入れて持ち歩いていたそうです。

その後、あまりに流行りすぎたせいか、18世紀には人気は急速に落ちていきました。第一次世界大戦の頃には絶滅するのではないかと思われたほど数が少なくなってしまいましたが、それから第二次世界大戦後、1956年にアメリカに渡り、現在の独特のカットが行われるようになってからまた人気が出てきました。日本でもかなり前にアメリカから紹介されましたが、当時はよく似たマルチーズのほうが人気があり、名前が知られるようになったのはごく最近のことです。


特徴

丸くふんわりとして、中型犬と思われがちですが、体重5キロ前後、体高30センチくらいの小型犬に分けられます。毛は真っ白で縮れており、下毛はとても密ですが、抜け毛も少なく、体臭はほとんどありません。耳は垂れていて、しっぽは背中に背負っているように見えます。骨格はしっかりしていて筋肉質で丈夫です。

ぬいぐるみのように見えて実は身軽な一面もあり、かつてはさまざまな芸をこなす見世物用の犬として飼われていたこともありました。

この犬種の特徴は、なんといってもあのカットスタイルでしょう。あの頭を丸くふんわりと作ったスタイルは「パウダーパフ」と呼ばれ、アメリカのトリマー兼ハンドラーのフランク・サバラ氏が考え出したといわれています。確かに真っ白な綿帽子のような頭は、真っ黒のつぶらな瞳や黒々とした鼻の魅力を強調していますよね。


性格

貴婦人に愛されるために作られた犬のため、性格は非常に明るく甘え上手です。頭もよく、人の感情をよく読み取ってくれます。抱っこされることが大好きなので、かつては病気で寝ている人を温めるために飼われることもあったようです。

小型犬の分類ですが祖先は漁師のお手伝いをしていたように、運動神経がよく、動くことが大好きな犬種のため、定期的な運動は必要となってくるでしょう。


飼うときのポイント

ビション・フリーゼ特有のカットを維持するには、定期的なトリミングと毎日のブラッシングが欠かせません。真っ白な毛はすぐに汚れてしまうので、自宅でのシャンプーもこまめに行う必要があります。

耳は垂れていて飾り毛が多く、耳道の中からも毛が生えてくるため、蒸れて外耳炎になりやすい体質です。定期的に耳道の毛を抜き、イヤー・クリーナーで清潔にしてあげるようにしましょう。


気をつけなくてはいけない病気

前述でお伝えした通り、垂れ耳のため外耳炎になりやすい体質です。

他にも、膝のお皿の骨が内側か外側のどちらかにはずれてしまう膝蓋骨脱臼、膀胱や尿道に石が詰まっておしっこが出にくくなる尿石症があります。これらは遺伝的な体質による原因が多いため、初めて飼う方は事前に血縁関係を調べてみてもよいでしょう。

そのほか皮膚病、心臓病、白内障、てんかんなどがよく見られるようです。


おわりに

ビション・フリーゼについてお分かりいただけたでしょうか?

人懐っこい性格のため誰からも愛される可愛い小型犬ですが、その容姿を維持するためのには、時間と手間が必要となってきます。これから飼おうと思われている方は、性格や飼う時の注意点について、ぜひ参考にしてみてください。