ハムスターを飼う前に知りたいこと

飼育するのに場所をとらないハムスターは、特に小さな子どもがいる家庭で初めてペット飼う際に選ばれることが多い動物の一種です。飼育をする人が増え、最近ではハムスター専用のケージ、運動用トンネルやおやつなど、さまざまなものも売られています。しかし実際どのような動物なのか、ご存知ではない方も多いのではないでしょうか。


種類

世界中に約25種類のハムスターが存在します。中でも日本国内でペットとして飼われているのは主に次の5種類です。

最も一般的なゴールデンハムスターは、ゴールデンハムスター属でやや大きく、白と茶色の毛をもつハムスターです。 そして、それよりもやや小さなヒメキヌゲネズミ属に含まれる、ジャンガリアンハムスターとキャンベルハムスター、ロボロフスキーハムスターの3種類です。さらに、キヌゲネズミ属に含まれるチャイニーズハムスターもペットショップでよく見られます。

複数のハムスターを同じケージで飼うことは難しい上に、それぞれの種はトラとライオンくらいの違いがあるため、違う種同士で交配するすることは通常できません。


基礎知識

ゴールデンハムスターはシリアの砂漠地帯に住んでいたものを人が飼育し始めたのがペットとしての始まりだといわれています。もともとは研究用でしたが、日本では1970年頃から犬や猫に代わるペットとして人気が出てきました。そして20年程前からジャンガリアンハムスターをはじめとする小型のハムスターがペットショップで見られるようになり、ペットとして人気が高まりました。

寿命は2~4年ですが、ゴールデンハムスターのなかには7~8年生きるものもいるようです。18~26度の温度変化の少ない乾燥した場所を好み、木に登ったり柵にぶらさがったりすることは苦手です。基本的には夜行性で昼間は寝ていることが多いようです。


体の特徴

ハムスターはとても器用で、前足の指で物をつかむことができます。よく、餌を両手でしっかりと持って食べている姿を見るでしょう。しかし、食べ残した餌を巣箱の中などに持っていくときには、左右の頬袋のなかに詰め込んで移動します。

歯は一生伸びつづけ、固いものを噛むことによって適度な長さにすり減らしていますが、噛み合わせが悪くなると過剰に伸びてしまうことがあります。

また、ハムスターは寒さがとても苦手で、気温が5度を下回ると冬眠状態に入ってしまいます。飼育状態での冬眠はとても危険なため、温度管理にはくれぐれも気をつけて冬眠をさせないようにしなければなりません。


飼う時に必要な道具

ケージ

小動物や鳥用のケージを代用することもできますが、金網はよじ登って落下することがあるため、プラスチックの大き目の容器で飼育すると良いでしょう。脱走されないよう、隙間のあいていない出入り口がしっかりと閉められるものを選びましょう。


水入れ・餌入れ

水入れはひっくり返したり、中に入ってハムスターが濡れたりしないようにボトル型のものを用意します。餌入れもひっくり返したりしない安定したものを用意しましょう。


巣箱

昼間でも安心して休むことができる空間を用意してあげましょう。いろいろな形の物が売られていますが、湿気がこもりにくく掃除をしやすいものを選びましょう。


床材

ハムスターは地面を掘る習性があるため、木屑や紙を細かくちぎったものを厚く床に置いておくと自ら潜ったりそれを巣箱に運び込んだりして、自分にとって居心地のよい空間を作っていきます。


トイレ

ハムスターはトイレの場所だと決めた一定の場所でおしっこをする習性があるため、ケージのすみにトイレ砂を入れた容器を入れておくと、それをトイレとして利用してくれます。


その他運動器具など

回し車やトンネルなど、さまざまな遊び道具が売られていますが、ハムスターは元来余り器用な動物ではないため、手足をはさんだり身動きが取れなくなってしまうようなおもちゃを選ばないように注意しましょう。


食事

ハムスターといえばヒマワリの種を与えればよいと思っている飼い主さんが多いですが、それは大きな間違いです。野生のハムスターは砂漠に細々と生えている草やその種などを主食にしていて、まれに虫なども捕まえて食べる雑食性です。ヒマワリの種のような脂肪分たっぷりの餌はハムスターにとってはご馳走になるため、そればかり食べさせていると肥満や肝臓病などを引き起こしてしまいます。栄養バランスを整えたハムスター用のペレットも売られているため、それを主食として、木の実や穀類、野菜や果物などのおやつは数日おきにごく少量を与えるようにしましょう。


ハムスターは飼育しやすいと思われることが多いですが、ハムスターの生態や適切な飼育方法を知らなければ、健康に生活を送ることはできません。ハムスターについてよく理解して上で、少しでも長く元気で一緒にいられるようにたくさん愛情を注いであげましょう。

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