猫の食事様式~今と昔~

昔は、温かいご飯に鰹節を乗せたり、お味噌汁をかけたものを猫に与えていました。しかし近年、コンビニで手に入るリーズナブルなキャットフードや、少し贅沢なキャットフードなど、豊富な種類の猫専用の食事が販売されています。

今回は、時代の流れと共に変化した猫の食事様式についてお話します。


変化した猫の生活様式

昔の時代に飼われていた猫は、野生に近い状態で生活を送っていました。当時猫の餌といえばキャットフードではなく、ねこまんまと呼ばれる温かいご飯に鰹節を乗せたり、お味噌汁をかけたもので、活発な猫は昆虫や鳥、ネズミなどを外で捉えて必要な栄養を満たしていました。

しかし、近年車が増えて交通事故が増加し、猫エイズや猫白血病ウイルスの蔓延などから室内で猫を飼う方が増えると、猫は外で狩りを行うことは少なくなり、家で飼い主さんが与えた食事のみを食べるようになり、だんだんとキャットフードも増えてくるようになりました。


猫の食性

可愛らしい見た目とは裏腹に、猫はライオンやトラの仲間・肉食動物です。雑食の人間と比較すると、次のような異なる構造が存在しています。


人の奥歯は繊維質をすりつぶすのに適した臼状をしていて、顎を左右に使って食べ物をすりつぶしてから飲み込みます。穀類を多く食べるので唾液にはデンプンを分解するためのアミラーゼという酵素が含まれています。

一方、猫の奥歯は刃物の様に尖った形をしていて、肉を切り裂くことに向いています。食べ物を飲み込める程度の大きさに噛み砕いてから飲み込みます。唾液にアミラーゼは含まれていません。

猫の盲腸はとても小さく、消化器官としてはほとんど機能していないといわれています。  


3大栄養素の消化と吸収

炭水化物

猫は、唾液に炭水化物を分解するアミラーゼが含まれていないため、炭水化物の消化が苦手です。40%以上炭水化物が含まれていると、上手く消化できずに一時的に高血糖になることもあるようです。そのため、主に小腸で消化します。エネルギーとしてすばやく利用できる炭水化物(糖質)は脳を活発に働かせるのに役立ち、たんぱく質の消費を抑える効果があります。

たんぱく質より炭水化物を摂取した方が、食後の血糖値の上昇は緩やかなため、膵臓への負担が少ないと考えられています。


たんぱく質

猫は肉食ということからも分かるように、たんぱく質から糖分をつくって活動しているため、犬や人よりも常に高たんぱくな食事が必要です。具体的にいうと、子猫では30%以上の、成猫では26%以上のたんぱく質が必要とされています。


脂肪

最低でも9%は必要です。成長期には18~35%程度、維持期や高齢でも10~30%程度の脂肪分が含まれる食事が良いとされています。嗜好性を高め、必須脂肪酸(健康を保つため、食事から取らなくてはならない栄養素)を摂取するために脂肪分は欠かせません。

 


まとめ

キャットフードが製造され始めた頃は利便性が主に考えられ、栄養食としては問題のあるものもありました。そのため、あるキャットフードだけを与えている猫に病気が見られたこともあったようです。

しかし、今ではキャットフードの質も良くなり総合栄養食の基準も定められたため、これを満たしたものでは重篤な栄養障害が起きることは少ないでしょう。

ねこまんまからキャットフードに変わる歴史はいかがでしたか? 

ペットの健康は、飼い主さんが与える食事も大きく影響します。その子に合ったフードを選んでペットの体調をきちんと管理してあげましょう。